単語がすべて、の英語では
ちょっとした冠詞が余計だったり、足りなかったりで、通じない英語になってしまいます。
今日は、ささいだけれどもよくある間違いを、正解とともにご紹介します。
- Newsに冠詞Aはいらない
- 一般的な人、の複数形はTheはいらない
- 学校という概念にTheはつけない
- 文字通りの一語、ではなく、メッセージのWord
- 所有格の前にTheはつかない
- 一歩も踏み入れない、の象徴的な一歩はA不要
- 床に就くBedはTheがいらない
- ダニエルのような人、にAをつける
- 決定Decisionは可算名詞
- AをつけるFire
- 七時の鐘を打った、はSevenのみ
- スペースがないときはRoom
- 四時半の電車は the 4:30 train
- 荷物は所有格プラスLuggageのみ
- 数が少ないCrimesにはLessでなくFewer
- 少しのミルクは a small quantity of milk
- 直訳した、文字通りの翻訳をください。
- How to useか How you useしかありえない
- 太陽の中へ行く技術が開発されました?
- よくしっているWell
- No sooner ~~than
- 理由をきくならAsk me why
- 所有格の次に名詞が来るように
- 理由をきくならWhat for
- 疑問文のなかの疑問文は倒置せず
- Iは最後に奥ゆかしく
- As well as ならBothなしの単独でOK
- あわせて読みたい
Newsに冠詞Aはいらない
誤 I have a good news for you.
正 I have good news for you.
あなたにいい知らせがあるよ。
一般的な人、の複数形はTheはいらない
特定の男性たち、ではありません。
誤 Worry kills more the men than work.
正 Worry kills more men than work.
仕事よりも心配事で苦しむ人が多い。
学校という概念にTheはつけない
誤 We learn not at the school, but in life.
正 We learn not at school, but in life.
わたしたちは学校ではなく、生活の中で学ぶ。
また、そういうふうに世渡りを覚えたタイプをStreet-smart、
本で読んで賢くなったタイプをBook-smartといいます。
文字通りの一語、ではなく、メッセージのWord
誤 He sent a word that he would come soon.
正 He sent word that he would come soon.
彼は間もなく来ると連絡をよこした。
所有格の前にTheはつかない
誤 I have read the Shakespeare’s King Lear.
正 I have read Shakespeare’s King Lear.
シェイクスピアのリア王を読みました。
一歩も踏み入れない、の象徴的な一歩はA不要
誤 You cannot set a foot in this house.
正 You cannot set foot in this house.
この家に足を踏み入れてはいけません。
床に就くBedはTheがいらない
誤 It’s not good to go to the bed late.
正 It’s not good to go to bed late.
夜更かしはよくない。
ダニエルのような人、にAをつける
誤 He is Daniel in judgment.
正 He is a Daniel in judgment.
彼は良い判断をするダニエルのような人だ。
シェークスピアの戯曲、ベニスの商人に出てくるダニエルは、大岡越前のような名裁きをしました。
そこから、判断に優れた人を a Daniel in judgement というようになりました。
決定Decisionは可算名詞
誤 It was tough decision to make.
正 It was a tough decision to make.
苦渋の決断だった。
AをつけるFire
誤 A little spark kindles great fire.
正 A little spark kindles a great fire.
小さな火花が大きな火をつける。
七時の鐘を打った、はSevenのみ
誤 The clock has struck seven hours.
正 The clock has struck seven.
もとは時計が7回鳴ったからかもしれません。
時刻はAt sevenといえば七時、になります。
スペースがないときはRoom
誤 There is no place in the hall.
正 There is no room in the hall.
ホールにはスペースがない。
ロビーや廊下のようなスペースも総じてHall,hallwayと呼びます。
四時半の電車は the 4:30 train
Incorrect: We came by the 4:30 o’clock train.
Correct: We came by the 4:30 train.
この時刻もなにもつけなくてOKのパターンです。
荷物は所有格プラスLuggageのみ
Incorrect: He left with his belonging luggage.
Correct: He left with his luggage.
手荷物、その人の荷物の意味になるので、所有している、を付ける必要はありません。
数が少ないCrimesにはLessでなくFewer
Incorrect: Women commit less crimes than men.
Correct: Women commit fewer crimes than men.
女性のほうが男性よりも犯罪をおかさない。
可算名詞Crimesなので数の少ない、Fewの比較級Fewerとなります。
多い場合は可算、不可算ともMoreです。
少しのミルクは a small quantity of milk
Incorrect: I want a little quantity of milk.
Correct: I want a small quantity of milk.
直訳した、文字通りの翻訳をください。
Incorrect: Give a literally translation of the passage.
Correct: Give a literal translation of the passage.
Literallyは、文字通りに、という副詞なので、名詞が続くこの場合、形容詞Literalが正しいです。
次のようにすれば副詞Literallyが使えるでしょう。
Also correct: Give a literally translated passage.
How to useか How you useしかありえない
Incorrect: Life is long if you know how use it.
Correct: Life is long if you know how to use it.
人生はその使い方を知っていれば長い。
太陽の中へ行く技術が開発されました?
Incorrect: Don’t go in the sun.
Correct: Don’t go out in the sun.
太陽の中へ行くことは、現在のテクノロジーではまだ無理だと思われます。
日向へ出ていくことはできます。
よくしっているWell
Incorrect: I know him good.
Correct: I know him well.
No sooner ~~than
彼らはつくやいなや喧嘩した。
Incorrect: They had no sooner arrived then they were arguing.
Correct: They had no sooner arrived than they were arguing.
理由をきくならAsk me why
Incorrect: He asked me that why I had not gone to the party.
Correct: He asked me why I had not gone to the party.
Thatは接続詞なので、あとには完全文、a complete sentenceがくる必要があります。
なぜいかなかったか、は完全文ではありません。
どうしていかなかったかを聞く、ですっきりします。
所有格の次に名詞が来るように
Incorrect: My sister’s all the books have been stolen.
Correct: All my sister’s books have been stolen.
名詞を修飾するAllは最初に来る、と考えてまず間違いありません。
All the King’s men はマザーグースのハンプティダンプティに出てくる言葉で、映画のタイトルにも使われました。
こういう言い回しを覚えていると、正確な文法を思い出すのに役立ちます。
理由をきくならWhat for
Incorrect: On what you are here ?
Correct: What are you here for ?
なんのためにここにいるの?
こういうフレーズがあります。
I’m on it. それやっています。
確かに、なにかに取り組んでいることをこのようにOnで表しますが、どうしてここにいるか、理由を聞くのはWhatとForの組み合わせとなります。
疑問文のなかの疑問文は倒置せず
Incorrect: Tell me why did you do that ?
Correct: Tell me why you did that.
それをやった理由を言って。
さきほどと同じで、間違っているほうを書き直すとしたら
He said to me, “Why did you do that?”
になるでしょう。
正しい間接疑問文は、中の文が倒置されず平叙になります。
Iは最後に奥ゆかしく
Incorrect: I, you and he will do it together.
Correct: You, he and I will do it together.
あなたと彼とわたしでいっしょにやります。
As well as ならBothなしの単独でOK
Incorrect: Exercise is good both for work as well as health.
Correct: Exercise is good for work as well as health.
運動は健康だけでなく仕事にもよい。
Bothを使うなら、
both work and health
となります。
おわりに
いかがでしたか?
細かかったですか? この冠詞のつくニュアンスを、例文を何度も読んで身に着けていきましょう。
ご説明したように理屈はあるのですが、やはり実践例にたくさん触れることが一番です。
こうしたことに気を付けて、英語に接してみてください。
正しく書いてあるなあ、間違っているなあ、とわかるようになってきます。
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