通じるからこそ気をつけたい! 良識ある大人が丁寧な英語フレーズを使うべき8つの場面
英語が話せるようになったら、それは素晴らしいのですが、通じるからこそ、あまりにも直球では、ぶっきらぼうで粗暴な印象を与えたり、失礼になったりします。
日本語だって、なになにをくれだの、送れだの、お前のアイディアはだめだ、とストレートには言いませんよね。
日本の人はネイティブに対して、愛想はいいのですが、まず言葉使いをふさわしいものにするほうが肝要です。
英語は音声の言語、ですからなおのこと。
相手に配慮した、しかるべき英会話の言い方があります。
ちょっとしたコツを押さえるだけなので、この機会にぜひ使えるよう、覚えてください。
食事の注文、カウンターにて
〇〇をください。〇〇をいただきます。
注文する時、ドリンクを何にするかをスタッフに伝える際には、I want は言わないでください。
✗ I want a BLT sandwich.
○ I’ll have a BLT sandwich.
○ I’d like a BLT sandwich.
○ I’ll have that and that. メニューを指差しながら。
This ではなく、that であることに注意してください。これ、と言ってしまったら、メニューの写真のことになってしまいます。
写真が示す、本物のフードを注文するわけですから、that になるのです。
レポートを送れ、とはいわないよね?
同様に気をつけていただきたいのが、命令形です。
✗ Send me the report.
○ Could you send me the report tomorrow?
○ Could you send me the estimate by Friday?
Could you 動詞は、 誰に対しても使える丁寧な依頼の表現です。
わたしたちが使うには、誰に対してもまず間違いがない、失礼にならないフレーズです。
× Will you はかなりぞんざいな依頼、ほぼ命令のニュアンスとなりますから、避けたほうがいいでしょう。
アメリカ系の企業などでは、Can you でも構わない、Could youでは他人行儀だ、と感じる人もいます。向こうがCan youを使ってくるなら、その相手にはこちらも使えばいいと思います。
毎日顔を合わせているような仲でない限り、Could youを使うほうが無難です。
仕事の場であれば、わたしはCould youがまず口から出ています。
命令形は軍隊式
動詞の原形を頭に持ってくる命令文は、軍隊の命令、飛行機やスペースシャトルのフライトの指示など、簡潔で明瞭なことが優先する場で使われるものです。電報の文章もそうです。
Please動詞も命令なので、避ける
Please send the report.
これも、命令形にプリーズをつけただけなので、やってくれよ、ということになります。
このPlease、実はやってよね、というダメ押しにもなるので、Could youを使うことをお勧めします。
ちょっとあとにしてくれるかな?
声をかけられたが、今はちょっと手が離せない、待ってほしい。
こういうちょっとしたお断りをするときも、配慮したいものです。
Noと言ってよい、断ってよいのです。それでもあくまで言い方は気をつける。これがビジネス英会話です。
英語は、はっきりいえばいいんでしょ、と勘違いしている人がいますが、押し売りや犯罪まがいの輩を断るのとは違います。
✗ Go away. Leave me alone. うせろ。ほっといてくれ。
○ Could you give me a minute? ちょっと待ってもらっていいですか?
○ Sorry, I’m a bit busy right now. ごめん、いま手が離せないんだ。
○ Can we talk a little later? 後で話してもいいですか?
逆に、あなたが時間を作ってくれたことに、ほんとにいいの? と向こうが心配してくれたら、
That can wait. あれはあとでもいいから。
と言ってあげられたらベストです。
都合を尋ねる時
いつならいいですか? これを聞くのも、ご都合いかがですか、とたずねたいところです。
いつがいいか教えろ、とは言いませんよね。同じことです。
✗ Tell me when you’re available.
○ Let me know when you’re available.
これもOK When are you available?
異を唱えるとき
会議の英会話表現の記事でも、いろいろな言い方をご紹介しました。
それはちょっと違うと思うけどな、といえばいいところ、お前は間違っている! と言われたら、だれでも嫌ですよね。英会話でもそれは一緒なのです。
✗ You’re wrong.
○ I think you might be mistaken.
勘違いされているのかもしれません。
○ Actually, it’s B, not A. AではなくBです。
○ I’m afraid I disagree. 賛成しかねます。
間違っている、という代わりに、勘違いされているのでは? とか、本当はこうなんです、ということで、相手の間違いを直接指摘しないようにします。
それはやめたほうがいい
やはり、相手の提案がまずい時も、角が立たない異様、うまく異を唱えましょう。
✗ That’s a bad idea.
○ I’m not sure that’s a good idea.
それはどうかなあ。
○ I have a few concerns.
ちょっと気になりますね。
仕上がりに不満なとき
やはり、単刀直入に、君の企画書はまずい、といってはいけません。気を悪くしてやる気をなくしてしまうでしょう。
✗ Your work isn’t good.
○ I’m not quite satisfied with this work.
満足しているわけではないんだ。
○ To be honest, this needs some improvement.
正直にいうと、もう少しよくする必要がある。
一文目、This work としていて、your workでないところが、配慮になっています。
本人の尊厳と成果物は別物だと、頭ではわかっていても、自分の作ったものを批判されることは誰でもいい気はしません。
まずい、という代わりに、改善できる、というところがいいですね。
提案の内容が気に入らない時
気に入らない、変えてほしい。
確かにそれは伝えねばなりません。そういうときこそ、角が立たない大人な英会話表現を使いましょう。
✗ I don’t like the colors in this design.
○ I’m not too fond of the colors in this design. この色はあまり好みではありません。
○ I’d prefer to use different colors in this design. 別の色を使うほうが好きです。
○ I’d rather use different colors.
私だったら他の色を使うかな。
I would のような表現は、仮定の助動詞なので、わたしだったら、こうしますね。
(If I were you, ) I would use different colors.
という婉曲な伝え方になります。
I wouldも、会話をdiplomaticに(そつなく) 進めたいときに使える言い方なので、覚えてください。
おわりに
いかがでしたか? ちょっとしたフレーズを入れるだけで、英語も丁寧語になります。上級者なら必ず使ってほしい表現です。
乗れ!
と
乗ってください。
のあいだには、1億光年のへだたりがありますよね。
それと一緒です。
まず、〇〇くださいレベルの丁寧語を使いましょう。それができたら、○○していただけますか?系のフレーズを使っていきましょう。
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